スパイボティックスは、LEGO MINDSTORMSシリーズのひとつとして、RIS, RDS, DDK, DSDKの次に登場しました。
RISから、発売順にだんだんと自分でプログラムしなくても遊べる方向に移行して来ましたが、Spyboticsは今までにシリーズとはちょっと趣向が違い組み立てたマシンで、ゲームを楽しむのが趣旨になっています。
Hackするのがこのサイトの趣旨ですが、今回はちょっと趣向を変えて、普通の遊び方もちょっとのぞいて見ましょう。
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トイザラスで買ってきたスパイボティックス。
GigaMesh G60 |
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箱の裏面はこんな感じ。
持ち上げると大きさの割りに、すごく軽くてガッカリします。 |
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ボール紙が糊付けされてできた箱なので、きれいに開けるには、ペーパーナイフが必要です。 |
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中身も思ったより少なく感じます。
トレーもなく、袋に入ったパーツが、直接入っています。 |
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これがリモコンです。 |
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反対側には、操作ボタンがついています。
ボタンに成形時のひけが目立ちます。 |
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ネジをはずさないと、電池が入れられません。
単4電池3本は、売られているのが2本組み、4本組みなので、ちょっと使いにくいけど、4.5Vになるので電子回路設計サイドに立つと安上がりです。 |
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印刷されたマニュアルは、見開きA3の紙が1枚だけです。 |
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組み立て方その他詳細は、すべてCD ROMに入っています。
だから、Windowsが走るパソコンが、必ず必要になります。 ステップごとに見やすいCGで説明があり、必要なところには、動画が入っているので、とてもわかりやすいとおもいました。 |
組み立てた、ロボットを使いCD ROMに入っている「ミッション」をクリアーしていくことで、ゲームを進めます。
ミッションは、10個あますが、2台ロボットがないと実行できないものがあり、1台だけでこなせるのは5個です。
各ミッションに使うプログラムが、CD ROMに入っていて、ミッションの説明を受けたあとで、ダウンロードします。
ミッションの説明は、動画を使ったCGで構成されています。「スパイ」の雰囲気を醸すよう、いろいろ趣向が凝らされていますが、物語のプロットに無理があり、アナウンスの語尾が不統一なのがちょっと気になります。
各ミッションは、各種パラメーターを変更できるようになっていて、難易度を調整できます。この調整によって実際にはダウンロードされるプログラムが変更されています。
物語があり、それにしたがって作ったロボットでゲームをする趣向は、(ヨーロッパだけで発売された)CyberMasterが既にあるので、これはLEGOにとって2作目となります。
自由にロボットを作りプログラムするRIS、パソコンを使わなくても、パネル面でプログラミングできるRDS、基本的には固定プログラムから選択して使うDDK/DSDK、そして、物語にしたがってゲームを進めるSpyboticsと一回りして戻ってきたわけですね。
物語にゲームを乗せるアプローチは、CyberMasterも、今回のスパイボティックスも成功していると思ういます。CyberMasterのころに比べ、パソコンの性能が著しく向上した為、インタラクティブな操作も、難なく取り入れられるようになりました。CGシーンもきれいです。
しかし、全体的に粗造りになったと言うか、コストダウンが計られているのが、結構表面にも見え隠れして、興ざめする点があります。
メタリックの着色が影響している面もありますが、射出成形の引けや、ウエルドラインが目に付くし、リモコンの電池蓋がネジ止めになったのは、成形精度を犠牲にした量産性の向上に見えます。アナウンスの語尾の不統一も、シナリオの推敲不足が原因でしょう。
クオリティを最優先にするのが「売り」だったLEGOにしてはちょっと残念に思いました。
印刷されたマニュアルの廃止など、コストダウンと共に、使い勝手が向上しているものは、大いに賛同できるのですが...
また、従来必ずと言っていいほど含まれていた、セカンドモデルが、スパイボティックスにはありません。シリーズ4個をそろえる方向に導くのは、まあいいとして、組換えできるLEGOの特長は残してほしいと思いました。
とはいえ、RISのように自分で作れる人以外に置いてきぼりを食わす心配なく、誰でも手軽に楽しめ、それでいてプログラムのダウンロードや、パラメーターの変更など、ロボット操作の雰囲気を実感できる製品として、完成度は高いと思います。
実は、RIS同等に自分でプログラムを組むこともできるのですが、それは続編に譲ることにします。
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