LcdTTMaker


はじめに

システムの概要

LcdTTMakerは、5x7dotの液晶表示ユニット (Charcter Type LCD Module) に表示される文字をWindowsなどで使用可能な、TrueType Fontとして、生成するシステムです。

このシステムを使えば、下記のようなことが出来ます。

  1. 任意の5x7dot LCDの表示イメージを簡単にTrueType Fontとして制作できます。
  2. 生成された、TrueType Fontを使えば、LCDを使った組込システムの取扱説明書を書くとき、普通にFontを選択するだけで、LCDの表示イメージを表示させることが出来ます。
  3. 製品イメージをAutoCADなどのCADソフト、Photoshopのようなペイント系ソフト、Illustratorのようなドロー系ソフトで、「文字」としてLCD表示を記述することが出来ます。

この全機能を使うには、TTEditが必要ですが、サンプルとして、製作したLcdTT.ttfを含んでいますので、フォントを制作せず、サンプルフォントを使うだけでも、上記2, 3 を実現できます。

ご注意

このシステムの使用に当たっては、下記の各事柄についてご承諾ください。

  1. このシステムの、TTEditを除く部分は、GPL2をライセンス条件としたフリーソフトとして、無償で使用可能です。
  2. このシステムの著作権は、西本 寛(nsmt AT ca2 DOT so-net DOT ne DOT jp)、牧野 繁が所有しています。
  3. このシステムは、上記の目的を達成できるよう制作され、故意にシステムに危害を加えたり、情報の漏えいをすることのないよう注意していますが、完全に無保証であり、作者および、配布にかかわったすべての人は、このシステムを使用した結果について、一切責任を負いません。
  4. このシステムを使用して作成したフォントは、原則として、作成した本人がご使用ください。再配布を妨げるものではありませんが、それによって、第3者が持つ、意匠権、商標権等の工業所有権上の問題が生じた場合、再配布者が責任を負うものとし、このシステムの作者および配布に関与したすべての人は責任を負いません。

LedTTMakerの背景

このシステムが、作成されたのは、H8 Maiing listにおいて、牧野が


Date: Sat, 21 Jun 2003 10:32:04 JST
From: Shigeru Makino <>
Subject: [H8-ML(3418)] LCD TTF Fornt

「5x7dot LCDの表示イメージを表現するTrueType Font」はないかと、質問を投稿したことに始まります。

「なければ、作るつもりがある」と、口を滑らせたため、本当に作る羽目になってしまいました。

はじめは、実在のLCD Moduleに基づいて、TTEditを使いLcdTT.ttfを作る予定でしたが、西本氏が、プロジェクトに参加する申し出をし、牧野がぐずぐず構想を練っている間に、「見本」を作成して、送りつけたため、一気に盛り上がってしまい、任意のLCD TrueType Fontを、自動生成できるシステム作りに延焼してしまいました。

なお、ここで紹介する方法は、なるべく手間をかけずLCD fontを作ることを目指しており、カスティマイズできる範囲を限定しています。

TTEditには、VC++, VBからオートメーションで操作する機能のほか、マクロを使った自動化機能があり、これについては、本プロジェクトの共同開発者の西本氏が、プロジェクト開発途上で制作したプログラムとマクロを使った別法を公開しています。

このページをあわせて、ご覧いただき、目的に応じて使い分けてください。


使用法

入門編

LCD Fontが使えれば、多少実機とイメージが異なろうと、ぜんぜん構わない。

ともかく、早く使いたいという方は、パッケージを解凍した中の、installフォルダーを開き、install.exeをダブルクリックしてください。

この、Installerは、武蔵オンラインソフト 殿のフォントインストーラを使用しています。

見本として作成した、LcdTT.ttfがWindowsに登録されるので、ワープロなどで、LcdTTをfontに指定すればそのまま使えます。

ちなみに、「コンピュータ」の「ピ」が、表示されないのは、LCD Fontに、濁点、半濁点を含む、仮名がないからです。「ヒ」「゛」と書けば、ちゃんと表示されます。この問題は、「半角かな」で、元の文章を書けば、問題ありません。

初級編

LCDのFontが、本物そっくりでないと気に入らないと言う方は、パッケージを解凍したsampleフォルダーに、サンプルがありますので、その中に、希望するメーカー、機種の物がないか探してみてください。

もし見つかれば、ラッキーです。下記の操作でフォントを作成します。

  1. TTEditを入手しInstallた上で、LcdTTMakerを起動してください。
  2. Templateに見つけたご希望のファイル、Mappingには、default.csvを、BitMapには、default.ftb指定して、フォント名に適切な名前を書いた後、作成ボタンを押してください。
  3. するとTTEditが、自動的に起動され、フォントが出来ます。あとは、TTEDitを須藤で操作し、「設定」「フォント情報」を修正した後、適切な名前で、Saveします。
  4. 次にWindowコントロールパネルで、Fontをクリックし、「新しいフォントのインストール」で、そのとき格納した、ファイルを指定してインストールしてください。

現在下記の製品のTemplateが、含まれています。

    Sunlike Display Tech. Corp. セイコーインスツルメンツ株式会社 日本板硝子株式会社

    SC0802A

    SC0802D

    SC0802E

    SC1001A

    SC1004A

    SC1601A

    SC1601B

    SC1601D

    SC1601G

    SC1602A

    SC1602B

    SC1602C

    SC1602D

    SC1602E

    SC2002A

    SC2002C

    SC2002D

    SC2002F

    SC2004A

    SC2004C

    SC2004G

    SC2402A

    SC4002A

    SC4004A

    SC4004B

    SC4004C

    L1634

    L1671

    L1672

    L1682

    L1692

    L2032

    L2034

    L2462

    L4044

    L4052

    NSOG233

中級編

不幸にして、希望するテンプレートファイルがなかった場合は、テンプレートファイルを作成します。

ドロー系のソフトでも、ペイント系のソフトでも、CADでも構いませんから、下図のような、黒い四角形が8行x5列並んだ、図を書き、2色の*.bmpファイルを作ります。

高さは、1024 pixel、横幅は、制作するLCDの横幅に、キャラクターの文字間隔を含めて中心に3列目のdot列が来るように描いてください。

基本的に、このシステムは、プロポーショナルフォントを作成するため、高さが1024 pixelなら、半角は、512 pixel、全角は1024 pixelなどという制限は、無視して大丈夫です。実際に作成するLCDのアスペクト比にあわせて描いてください。

その後の操作は、テンプレートに、今作成したファイルを指定するだけで、初級編と変わりがありません。

上級編

テンプレートの問題は解決しても、基本文字セットにフォントがない、あるいは、CG RAMに、自作のパターンを書き込み使用しているので、特殊な文字が必要だといった場合、自分でビットパターンを加える、あるいは書き換えた上、適当なコードに、必要な文字を割り当てる必要がでてきます。

本システムは、

  1. ビットパターン
  2. ドット形状/配置のデータ
  3. 実コードと、ビットパターンの割り当て

を独立分離し、抽象化して扱っているため、この要求に対応することができます。

font5x7は、ビットパターンエディタです。

新規にビットパターンを作成したり、既にあるビットパターを修正することができます。

新規に作成する場合は、起動後そのままコードとそれに対応するビットパターンを入力し、Save&Exitを押すと、ファイルを格納する場所を聞いてくるので、入力してください。

既存ファイルを修正する場合、起動後そのファイルをfont5x7のウインドウ上に、ドラッグ&ドロップしてください。

そして、実コードと、ビットパターンの割り当てには、default.csvのように、文字とそれに対応させる、font5x7でビットマップを制作したときのコードを16進数で書き並べます。

一般のエディターでこれを作ることも可能ですが、Excelで表を作り、*.csvで保存すると、容易に作れます。

詳細は、default.csvを参照してください。

以上の準備が整えば、LcdTTMakerを起動し、

Template 中級編で作った *.bmp file
Mapping 上級編で作った *.csv file
BitMap font5x7で作った *.ftb file

を入力し作成ボタンを押してください。

使用法の詳細

つまりこのシステムは、「初心者編」を除き、次の手順で、Lcd TrueType Fontを作成します。

 
操作
使用するプログラムとその詳細
この操作が必要な場合
1. BitMapを作る
標準で、用意されていない、ドットパターンを作る。
2. Templateを作る ドットや、1文字のアスペクトなどが、サンプルにない。
3. Mappingする 文字コードと作成したfontの対応を定める。
4. font を制作する 上記のデーターを使いTTFを生成する


DownLoadとInstall

Download

LcdTTMakerは、ソースコードつきで配布されます。

ここから、DownLoadしてください。まだ、サポートしているLCDユニットが少ないので、後から追加したいと思います。

GPL2が、ライセンス条件です。自由に、複製、再配布、解析、改造できますが、このソフトの二次著作権に該当する物は、やはりGPL2に従い、無料で自由に、複製、再配布、解析、改造でき、ソースコードを入手できなければいけません。

Install

Installerは、ありません。DownLoadした、アーカイブを解凍し、適当な場所においてお使いください。

レジストリー操作はしていないので、UnInstallする場合は、そのフォルダーをけすだけです。


サポート

本ソフトについて、サポートの予定はありません。

バグ等を見つけた方は、">牧野に、ご連絡ください。使い方が解らない、自分の使う予定のLCDに、対応してほしいなどの、「宿題メール」は、そのままゴミ箱へ直行しますので、悪しからずご了承願います。

謝辞

超人的な速さのデーター入力、さまざまなアドバイスをもらった、共同制作者の西本氏をはじめ、情報を提供していただいた、H8-MLの皆さんにお礼申し上げます。

また、良質のTrueType Font maker TTEditをリーズナブルの価格で、提供している、武蔵オンラインソフト殿に、お礼いたします。このソフトがなければ、このシステムは多分、作ろうという気にもならなかったでしょう。(牧野)


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