まだまだ・鬱な日々2009年2月〜6月


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時短と転院

2009年2月、景気の悪化と共に、会社でもいろいろな施策が打ち出された。そのひとつが週休3日制。これはチャンスだ。今まで、会社を休んでしか通えないため、国立精神神経センター病院(NCNP)にいかず、2008年1月から鶴ヶ島のAクリニックに通っていた。今までも通いやすさから、何回かお世話になっているクリニックだが、はっきり言って藪医者である。

2001年、発病したとしだが、SSRI/SNRI、ドグマチール、レスリン、などを処方されたが、全然よくならないのに、三環系、四環系を試すことなくそのまま1年が経過した。

入院することになったときも、「もっと重症患者がいると悪影響がある。」mECTを受ける時には、「人道的に問題のある方法だ。」そして極めつけは、「就職するたびに症状が悪化する。仕事をしないで家にいなさい。そのために自立支援医療を受けているわけだし。」

週休3日になれば、金曜日に有休を使わずNCNPにかよえる。Aクリニックでは怖くて頼めなかった「減薬」、できれば「断薬」をお願いしよう。もし万一、うつが再発してもNCNPなら安心して手当てを任せられる。

3月5日にとってあったAクリニックの予約を電話で、2月19日に早めてもらった。紹介状を書いてほしいと電話したのだが、電話では受け付けられず、医師の診察時に申し出てほしいとのことだったからである。

果たして、2月19日Aクリニックに診察を受けに行く。

「国立精神神経センター病院に紹介状を書いていただきたいのですが」

「またmECTを受けるのですか?」

「いえ、減薬をお願いしようと思います。」

「減薬ならうちでもできるが、転院したいのですね?」

「はい」

「それじゃ、書きます」

「長らくお世話になりました。」

短い会話で終了した。

翌2月20日、妻に頼んで、自立支援医療(精神通院)の医療機関変更手続きをしてもらう。私の週休3日は3月からだが、妻の会社では既に始まっている。週休3日がいつまで続くか未定だが、その間に断薬できればラッキーだ。


2009年3月6日

妻と一緒に1年2ヶ月ぶりに国立精神神経センター病院に行った。主治医のS先生に減薬、できれば断薬したい旨を話す。

「アナフラニールで、躁転したことがあると言いましたよね。薬による躁転でも、双極性障害が隠れている可能性はあります。それだと断薬は難しい。まあ、やってみましょうか。まず、ワイパックスを毎食後1mg飲んでいるのを0.5mgにします。もし気分が悪くなるようなら、0.5mgを足してください。30分以内に戻るから大丈夫です。処方箋は0.5mg2錠にしておきます。それと寝る前のテトラミド30mg2錠は、主に眠くなることを目的にしているので、寝られるようなら、飲まなくても大丈夫です。まずは、そこから行きましょう。」

「次も金曜日で大丈夫ですか?会社が休みになったので来られるのですが。」

「本当は水曜日の担当なのですが、いいですよ。」

「3月20日は祭日ですね。」

「3月27日の午後3時ではどうですか?」

「大丈夫です。」

「それでは3週間分処方しておくので、様子を見ながら調整してみてください。」

血液検査のための採血と、心電図をとって終了した。

  寝る前
ワイパックス0.5mg 1 1 1  
マグミット250mg 1 1 1  
アモキサンカプセル25mg 2 2 2  
リーマス100mg 1 1 1  
フルニトラゼパム2mg       1

3月27日

3週間ワイパックスを減薬してみたが、体調は変わらなかった。4月も金曜日は、全社休業日と決まった。

13:20に、家を出て 14:30に国立精神神経センターに到着した。予約は15:00〜だったが、すぐに診察してもらうことができた。

「どうでしたか?」

「様子は変わりません。大丈夫みたいです」

「血液検査の結果ですが、リチウムの濃度が低い。それと、尿酸値が高いです。7以上だと痛風のリスクが上がるのですが7.5です。これは内科で相談してください。」

「さらに減薬できますか?」

「もっと減らしたいですか?」

「ええ、できれば全部やめたいです。」

「再発を繰り返してますよね。断薬した場合、80%以上の確率で再発します。坑うつ薬とリーマスはやめない方がよいでしょう。気になる副作用は便秘だけですか?手の振るえとかないですか?」

ちょっとショックだった。やはり一生薬と縁が切れないのか。

「便秘だけです。マグラックス330mgに増やしてもらえますか?」

「アモキサンをもうちょっと減らしてみましょう。リーマスは増やします。ワイパックスはやめてみましょう。睡眠薬は飲まなくてもよいですよ。」

「次も金曜日が良いですか?水曜でも大丈夫?」

「会社が休みなので金曜にしてください。」

「じゃあ、4週間後の4月24日にしましょう。」

  寝る前
アモキサンカプセル25mg 2     2
リーマス200mg 1     1
マグラックス330mg 1 1 1  
フルニトラゼパム2mg       1

6月19日

ここのところちょっと調子が悪い。朝起きて会社に行くのがつらい。お決まりの希死念慮も始まった。また再発して入院かと思うと気が重い。せっかく、入社して1年6ヶ月やってきたのに、会社にうつのことを話さなければならない。

とりあえず、S先生には「朝会社に行きにくい」ことだけを話した。

「いらいらすることは?」「夜寝られてますか?」「仕事には行っているのですね?」「仕事ができないことはないですか」

どういうわけか「死にたい気持ちはありませんか」と聞かれなかったので答えなかった。

「チラージンは効いていなかったのですね。ここはまあ、リーマスを増やしましょう。手とか指に震えはないですね。」

  寝る前
アモキサンカプセル25mg 2 2   2
リーマス200mg 1     2
マグラックス330mg 1 1 1  
フルニトラゼパム2mg       1

6月21日

希死念慮のことを妻に伝えると、血相が変わった。当直のS先生に電話をかけ、手元に残っていたワイパックスを追加することにして、診察日を6月26日に入れてもらった。


6月26日

妻と二人で国立精神・神経センター病院を訪ねた。

「希死念慮ですか?具体的な死に方まで考えたりしますか?」

「いいえ、そこまでは考えません。」

「漠然と死にたくなる。」

「はい。」

「アモキサンをもっと増やしましょうか?」

「今まで最高はいくつでしたっけ?」

「225mgまであげたことがあります。うーんとエビリファイはどうかな。」

「以前ジプレキサを試したことがありましたね。余り効かなかった。」

「エビリファイで行ってみましょう。朝3mgを飲んでください。夜飲むと寝られなくなる人がいますので。逆に副作用で眠くなるようなら寝る前に変えてください。一番確実なのは、mECTなんですけれどね。」

「次は2週間後の7月10日に来てください。今日は血液検査をして帰ってください。」

  寝る前
エビリファイ3mg 1      
アモキサンカプセル25mg 2 2   2
リーマス200mg 1     2
マグラックス330mg 1 1 1  
フルニトラゼパム2mg       1

6月29日

朝6:00に起きて出勤の支度をしたが、体が鉛のように重く遂に出かけることができなかった。8:15を待ってI課長に電話をかけ休暇をとる。同時にemailで、これはうつ病の再発で入院してmECTを受ける必要があること。それには60日程度の休職が必要な旨を連絡する。

妻がNCNPのS先生に電話を入れ急遽予約と診断書をお願いする。翌日6月30日13:30に予約を入れてくださった。emailで会社に15:30に診断書を持って引き継ぎに行く約束をする。


6月30日

12:10 家を出発し13:15 NCNP到着、13:40 S先生の診察を受け診断書をもらう。「入院してmECTを行う。休職60日間。」私が会計を待つ間、妻が3-1病棟に行って入院予約をする。なんと7月1日に入院が決まった。

その足で会社に向かう。15:05会社の前まで来てしまいマクドナルドで時間調整する。15:25会社到着。ロビーからI課長に内線電話をかける。N部長、I課長、N課長と打ち合わせ。有給休暇を使い切った後は、3ヶ月まで欠勤扱いができ、給与の90%が支給されること、それを超える休職場合は傷病手当金を受けること、この制度は一度しか使えないことを説明してもらう。

自分の席へ行き私用emailを削除し、仕事で使っているフォルダーの説明をする。最近のJOBの仕掛と、完了状況は、前日にレポートを作ってemailで送っておいたので、スムーズに引継ぎは終了した。

16:45 会社を後にする。妻と小平グリーンロード沿いにある喫茶店「ラグラス」によろうかと思ったが、疲れていたのでバスに乗り帰った。今まで、うつ病に罹り(株)リサーチを除き3度目の休職となるが、これほど本格的、システィマティックに引き継ぎ業務を行ったことはなかった。組織力がしっかりした会社だと思った。


続く ⇒

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