鬱な日々 8月


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8/1 定時勤務

昨日で試験勤務を終え、今日からは9:00am〜6:00pmの定時勤務に復帰した。あれこれ雑用が多くまとまった仕事にはならなかったが、やはり半日の試験勤務に比べれば、ずっと疲労した。うまく寝られて、疲労が蓄積しなければ、このまま段々もとの生活に戻れるのだろうが、まだ、多くを薬の作用に頼っているので、楽観はできない。


8/2 受診

今日は、川越市が行っている基礎健康診断をいつもの家庭医で受け、その後精神科の受診をした。結論は予想していた以上に厳しかった。勤務時間は、再び半日の試験勤務状態に戻し、2泊3日の家族旅行も取りやめた方が良いとの意見だった。

これだけ、睡眠薬を増やしているのに、途中で睡眠が中断するのは、まだかなり良くない病状で、緊張が続いている事が予想され、十分寝られるようになるまでは、大事を取ったほうが良いと勧められた。私としては不本意だが、無理をして余計に家族や会社に迷惑をかけることは絶対したくないので、それに従う事にした。


8/3 私の仕事

私の仕事は、電子機器の研究開発設計である。他分野の人に説明するのはちょっと面倒だが、他社にない製品、他社が別の方法で実現している製品を、より高性能に、あるいはより安価に、要するに「会社の方針で決定される評価関数」をより高くする製品を、開発し量産できる様にするのが本業となる。

テーマやコンセプトが決まると、会社にいるときも家にいるときも大体それに関するアイデアを探している。だから今まで特許申請にいたったアイデアは、家で入浴中や、寝ていて突然起き上がって思いついたものや、社外でそのきっかけを捕まえたものが多い。

20数年こんな仕事をやっていると、習い性になっていて、「試験勤務」だからと半日で会社から帰ってきても、結局家でもその続きを考えてしまっている事に気付く。

やはりこれを何とかしないとこの病気は治らないのだろうか?半日に戻されてしまい、ちょっと弱気になってしまった。自分では天職だと思っているし、開発を止める気には絶対なれないのだが...


8/4 忙しい1日

忙しい休日だった。娘の習い事の送迎をしたり、買い物に行ったり、コンピューターのチューニングアップをしたりしてすごした。


8/5 旅行の代理

ドクターから家族旅行の許可が取れなかったし、一方宿の予約や、子供らの期待もあったので、私の父母に代りに旅行に行ってもらう事にした。


8/6 本の注文

メアリー・コップランド著、松浦秀明訳、「うつ・躁回復ワークブック」、保険同人社(1800円)をAmazon.co.jpに注文した。鬱病は、脳の器質的病気だから、薬剤と安静が有効であり、カウンセリングや、自己鍛錬は有効でない説も一方であることは知っている。しかし、器質的とする説のセントロニンの再吸収が根源にあるという確証や、なぜそれが起こるかについては未確認である事に変りがない。

いつもの様に図書館で見てからにしようかと思ったけど、書きこみ形式のワークブックを、自分が汚す事はできないし、図書館で買ってもらっても他の誰かがきっと書きこんで汚す手合いの本だから、この前いただいた300円クーポンが有効なうちに買ってしまった。

ついでながら、近くの書店で「明日の友133号・2001夏」婦人之友社で「うつ病を治す」が特集になっていたので買ってきたが、今まで読んだ本以上の情報はなにも得られなかった。

結局、薬を飲んで安静にしているのがこの病気の基本なのだが、「安静」の程度が良く分からない。

そしてこれがもっとも知りたいところなんだが、「安静の程度」がどの程度寛解までの時間に影響するだろう。ともかく、「安静」は苦手なので、どうしても何かをしてしまうのだが、それじゃ治らないとしたら、やはり入院するしかないのかなあ。

どの本にも「安静」とかいてあるがその程度が、書いてない。でも読者が具体的に知りたいのはこういう細かい具体的な対処法だと思うのだが...

このリストは、プリントして次の受診日に具体的に主治医に聞いてみることにしよう。


8/8

また、ここのところ疲れが溜まり易くなったように感じる。半日の試験勤務を追え帰宅すると、昼食を食べ、昼寝をしないとちょっと辛い。単調に改善治癒する病気でなく、良くなったり悪くなったりしながら段々回復する経過をたどる事は本で読んでいても、ひところより悪くなるとやはりがっかりする。


8/9 精神保健福祉法32条

7/6に書いたが、8月分から認可が下り、通院公費負担の対象患者となった。「すでに払った分は戻らない」と書いたが、これは認可が下りる前の分からの話で、8/2に通院した分は対象になるとの事で、社会保険の自己負担分20%支払った分が、5%だけ支払いになるため、結局前回支払った医療費は、3/4が払い戻しになり、今回の分とあわせると都合1/2が返金された。診療を受けて会計でお金を払わず、返してもらったのは大変不思議な感覚だった。

これは埼玉県の話で、東京都では全額負担してくれるのでもっと凄い事になる。あまり名誉な認定ではないが、負担が軽くなる制度があるのだからやはり使って良かった。


8/11

昨日、仕事でへまをして、メインマシンの入れ替えの最終段階まで持っていきながら振り出しに戻してしまったので、休日を返上してリカバーに出社した。午前中でメールサーバーを復旧し、午後には、ファイルサーバーを立ち上げた。平日半日の「試験勤務」をしていながら、休日に全日働いているんじゃ、本末転倒だが、月曜日の朝にメールもファイルも開かなくなったら、さすがに袋叩きにされそうである。

それでも、悪い症状が出なかったと言うことは、今日は、だいぶ具合がいいようだ。


8/13

月曜の朝の割にずいぶん楽に起きた。やはりずいぶん回復基調にあるらしい。一番悪かった頃のことは、なんであんなに苦しかったのか、死にたいとさえ思いつめるに至ったのか自分でも他人事の様に思え、今になってみると良く理解できなくなっているので不思議な気がする。それが心の病の心の病たる所以なのだろう。

しかし休日出勤と昨日の疲れはちょっとたまったようだ。2時間ぐらい午睡した。それに、薬は今のところ前と全く同じ量のみ続けている。まだ治っていていない事を自覚して、無理を避けようと思う。


8/15

順調に仕事が進むようになってきた。また、趣味で公開したフリーソフトが世界的に好評で、いろいろな国の言語に翻訳してくれる協力者を得て、個人的な自信を取り戻してきた。


8/17

「うつ躁回復ワークブック」、(メアリー・E・コップランド著、松浦秀明訳、保健同人社、ISBN4-8327-0248-3、1,800円)を購入して読み始めた。まだ読み始めたばかりで、感想を書けるほどではないが、今まで読んだ鬱病関係の本とは全く違う「ワークブック」になっていて、実際問いかけに記入するセルフカウンセリングのような形態をとりながら、躁鬱病についてに知識も得られるという特異な形式になっている。

現在私は薬のおかげで、かなり安定して良い状態に回復してきたが、はっきりとした原因が分からないので、再燃する危険を持っている事になる。この本は、自己コントロールだけで鬱病を治すのは無理なのを認めつつ、発想法の転換を促し再発を防止し、回復に役立つと言うスタンスを取っている。最後まで読んでから、再び最初に戻って実際に記入していく方法を薦めているので、それに従ってやってみようと思う。


8/18

昼の分の薬(ドクマチールと、デパス)を飲み忘れたまま、妻の実家へ1泊2日で出かける。

夜になり不安定になって、気付いた、それ以降の薬は指示通り飲んだが環境が変ったせいもあって良く眠れない。


8/20

やはり1泊でも旅行の影響は大きいようだ。良く眠れなくなったので、受診する。ベゲタミンBをより強力なベゲタミンAに変える処方となった。


8/21

昨日の晩は、胃がきりきり痛んで良く眠れなかったので、会社を休んで、再び受診する。今日はいつもの主治医ではないが、ガスターと言う胃薬と、ドラールという睡眠薬を追加する処方となった。


8/22

昨晩は睡眠薬を増やしたのに結局前よりもさらに起きやすく苦労した。色々睡眠薬を使いながら、2ヶ月以上が過ぎているので、だいぶ体が慣れて効き難くなってしまったのかもしれない。いずれの睡眠薬にも習慣性があるようだ。

もう、朝までぐっすりと寝るのはあきらめて、目が覚めてもまたすぐ寝られるよう睡眠薬計画を変更する事にする。

  1. 強力なベゲタミンAと効きが長めのドラール(半減期36時間)。
  2. 中期間持続性のユーロジン(半減期24時間)
  3. 短期睡眠導入役のロヒプノール(半減期7時間)

この打順で、目覚めてしまったとき飲むことにしようかと思う。


8/23

クリーンアップトリオ作戦は大失敗だった、全然良く寝られないだけでなく起きてからも睡眠薬が残り、眠いしロレツがまわならくなってまいった。効いてない訳ではないのである。効いていても寝られない訳なのだ。

仕方ないからまた受診して対策を考え直すことにした。ドラールをはずし、ベゲタミンAを2錠に増量し、抗鬱剤としてレスリンを加える処方となった。

精神科は、何かと薬が多くなると聞いてはいたが、私はこのほかに喘息の薬が常用3種類、頓用1種類。夕食後は6錠、1吸入のデザート、寝る前は、6錠の「夜食」。メモを書いて非常時に誰かに差し出さないととんでもない事になりそうだ。処方箋をTシャツにアイロンプリントして、着ているといいかもしれない。

y-dp1 dogmatyl50
デパス 1mg

朝昼夕 1錠

ドクマチール50mg

朝昼夕 1錠

gaster20 cercine5mg
ガスター20mg

朝夕 1錠

セルシン 5mg

不安発作時

rohynol2 paxil20 vegetamin-A eurodin2 Reslin25
ロヒプノール 2mg

寝る前1錠

パキシル 20mg

寝る前 1錠

ベゲタミンA

寝る前 2錠

ユーロジン 2mg

寝る前 1錠

レスリン 25mg

寝る前 1錠


8/24

ベゲタミンAの2錠は、やはり強烈でおきてからも、ろれつが回らない状態だった。


8/25

ベゲタミンA,B各1錠にしてみたが、今度はちょっと効きが足りなかった。

自宅にADSLを導入したのを機にLANを張るが、どうしたことかネットワークカードが言うことを聞かず嵌ってしまい1日中振り回された。いじりすぎてついにまともにマシンが立ち上がらなくなってしまったので、Windows Meに変えたらすんなり動いてくれた。一体なんだったんだろう。

今日は指示通り、ベゲタミンAの2錠にする予定。明日は起きられそうもない。


8/26

予想通り、起きている時以外は寝ているような一日だった。

夕食後昨日対策したマシンも、うまく動いていたマシンもまた、ほかの調子が悪いことに気づく。本質的原因がわからないまま、設定し直すとみんな元気に動き出した。どうもルーターのファームウエアが怪しいと疑いたくなる。

今日は普通に寝よう。また朝起きられないかもしれないが...


8/27 診断書

病気も長くなると本当に、半日勤務を続けなくてはいけないか、本人も、周りの人も気になってくる。形式的ではなるが、昨日診断書を作っていただいた。

sindan-m
診断書

8/28 風邪をひく

昨日からどうも体が、だるい。まあ、うつ病だから、またちょっと症状が強くなったかなと、自分でも思っていたが、体温計で試しに測ったら、38℃を超えていた。

医者に行って薬を買ってくる。飲み薬は全部で11種類を超えることになる。これじゃ却って別の病気にならないかさすがに不安になってくる。


8/29 しゃっくり

一昨日からしゃっくりが止まらない。昨日医者にも話したが、西洋医学では病気のたいしょうにもなっていない様で、「苦しそうですね」と世間話で終わってしまった。

そこで漢方薬局に相談すると、「しゃっくり止めはある」という、一般には柿のヘタを煎じた物が用いられるが、もっと強力なものもあり、本人がこないと処方できないというので、出かけていった。

ともかく凄いのである。しゃっくりしてない時間のほうが短く、妻に拠ればねている間もしゃっくりしている言う。

漢方薬局に行った、出された薬を飲んだ。そして直ちに止まった。それから3時間一回もしゃっくりは出なかった....が3時間後また再発した。1日3回だから、また飲んだ、直ちにとまった。....が2時間後また出始めた。

これは一体効いているのか効かないのか、判断に苦しむ。処方された3日分を飲めば、継続してとまるのか、あるいは、飲む度しばらくとまるだけなのか、全部飲んで見ないとわからない。


8/30 睡眠薬の再考

調子がよくなってきたせいか、睡眠薬が効きすぎて朝起きてからも、残っている感じがする。まだ夜中に何回か起きるので、全部やめるのは無理として、ベゲタミンAをとりあえず1錠にして見ることにする。


8/31

しゃっくりはあれからも、のむととまる、そしてしばらくすすると再発を繰り返したが変化もあった。出方がだんだん軽くなった。初めは内臓かひっくり返りそうだったが、しゃっくりのまねをする程度に変わり、今朝はもう出ない。でも「止まった後も規定分はちゃんと飲まないと...」といわれているので、従うつもりでいる。税込み1,800円の安い買い物だった。しゃっくりがとまっただけでなく、胃腸が爽快な感じになった。

呉茱萸湯 (ごしゅゆとう)、桃核承気湯 (とうかくじょうきとう)という薬だった。漢方薬を思わず見直した。

「気管支喘息も、よく効く薬がある。1週間試せば、効果を実感してもらえるはずだ」との、強気の発言に傾き、最初の1クルー2週間分を買ってきてしまった。効果があればその後処方を変えて第2クルーに移行するそうだ。西洋医学の副腎皮質ホルモン剤吸入を中心とした「喘息ガイドライン」と、全然ちがうようだが、まあ、喘息ガイドラインにしたがって3年やってきたが、徐々に悪くなるだけだったので、ここいらでちょっと「浮気」してもいいかな。

続く⇒


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